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どうする原発、どうなる福島

東日本大震災以来、さまざまな問題をかかえる原子力発電所。日本の経済成長の影に隠されて表に出にくかった原子力発電の諸問題も、いま徐々に明らかになってきています。

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敦賀原子力発電所2号機 活断層認定

原子力規制委員会が敦賀原発2号機直下に、
活断層であると認定しました。

これで、廃炉は避けられない状況となり、
再稼働への道は、非常に厳しくなります
日本原子力発電は徹底抗戦しています。

7月から
新たな規制基準が適用され、
現在停止している50機の原発が、
再稼働のための基準をみたすためには、
膨大な時間とコストがかかることとなります。

一方、廃炉の対象になったとしても、
膨大なお金と時間がかかることとなります。
設備の廃棄や使用済み核燃料の処理にも
何十年もかかります。

しかし、原子力規制委員会は、まだ
廃炉を円滑に包めるための道順をしめしていません。
このままでは、どちらにせよ、
数兆円規模ともいわれるその費用が、
電気料金に加算され、消費者に添加されることが濃厚です。

でなければ、使用済み核燃料を含めて
放置されることにもなりかねません。

そもそも敦賀原発では1970年代から専門家の間に
活断層の存在を指摘する声があり、
もう10年以上前から、
学者のあいだでは定説となっていました。
1979年、2号機設置申請時に日本原子力発電は、
それを真っ向から否定し、3、4号機でも押し通しました。

敦賀原発2号機直下のD-1破砕帯については震災後、
原子力安全保安委が、再調査を指示したにもかかわらず、
日本原子力発電は従いませんでした。
そのため、保安委が現地調査へ乗り出し、
それを、いまの原子力規制委員会が引き継ぎ、
2号機直下に活断層がある可能性が高いという判断を下しました。

これに対し、日本原子力発電は、
とうてい受け入れがたいと猛反発していました。

原子力規制庁の幹部が公表する前の、
原子力規制委員会の報告書案を日本原電に流すという
情報漏洩事件がおきました。

・福島の教訓を生かせない日本原電、そして
・新たな組織になってからも変わらない行政と事業者との癒着
・規制当局の対応の遅さ

国民の不安が募る中、再稼働問題の決着は遅れに遅れ、
さすがにこれには推進派、廃止派の両方から厳しい批判が起きています。

そして
規制委員会は、活断層だという決断を下しました。
日本原子力発電は猛反発、調査のやりなおしもとめ、
また、厳重抗議を検討に加わったひとりひとりに
送りつけることまでしています。

ただ、原子力規制委員会も、
活断層の存在を証明したわけではありません。

きまりの中では、証明責任は日本原子力発電側にあり、
日本原子力発電が、その責任を果たさなかったから、
活断層とみなすという決断をしたのです。

原子力発電側にとっては、
簡単には再稼働をあきらめたり、
廃炉に踏み切れない事情があります。

そこに、7月からの新基準が始まれば、
再稼働にはこれまででは考えられないほどの
お金と時間がかかることになります。

安全な設備の導入、
制御施設を離れた別の場所につくり、事故が起きたら
そこからコントロールできるようにするとか、
格段の耐震性をもった構造にするとか、
廃炉にしたほうが合理的なケースがおおくなります。

また、原発の耐用年数は40年とされ、
それまでに廃炉のお金を積み立てることとなっており、
その年数を経過していないところは、
資金的にショートします。
さらに減損会計上は、いきなり設備の価値がゼロになり、
会社が破綻してしまいかねません。

日本原電は3つの原発を持っており、
すべて停止中でありながら、売上1500億が計上されています。
これは、再稼働を前提に、供給先の電力会社から受け取っている基本料金なのです。
とりもなおせばこのお金は、すべて私たち利用者の電気料金からまかなわれているのです。
その基本料金をもらい続けるためにも、日本原子力発電は、
再稼働を言い張るしかないのです。

地域独占のビジネス体系により、電気料金が上がってもお客は逃げられない。
各電力会社が生き延びる策は、そこにしかない、という潮流が感じられます。

早急に、国家レベルでソフトランディングの対策が必要です。
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